奈良県春闘共闘会議・奈労連は、2月23日、「春闘をたたかいぬこう」「大幅賃上げ実現」「消費税増税反対」「秘密法は廃止」などを掲げ17回目となる自動車パレードを行った。 出発集会で奈労連・井ノ尾寛利議長（県春闘共闘会議代表委員）が「弱者いじめの消費税増税8％ではなく、賃金の引き上げを。今が労働組合の出番だ。アベノミクスに奈良のトラック業界も期待していない。地域格差、貧困の拡大、労働者も事業主もたたかわざるを得なくなっている。各職場で団結を固めるとともに、組合の持たない労働者にも声をかけ、みんなで要求してよかった、仲間が増えたと言える春闘にしよう」と呼びかけた。

日本共産党・宮本次郎県会議員は「私の父も運輸労働者だった」と話し、働く仲間の団結がくらしを支える大きな力となっていると激励した。奈商連・福谷亀義副会長らも参加し、連帯挨拶、集会後、奈良市に向けて宣伝カーを先頭にパレードを行なった。出発前には「ぜんざい」が出され参加者は体を温めた。

ならコープ労組員の平均年齢が上がってきていて、その生活の厳しさは深刻。「子どもが2人いて1人は大学に行かせたが、下の子どもの賃金までは手が回らない。下の子だけ行くなとも言えないし、様々なローンを考えないといけない。」「子どもが成人したら老後に向けて貯蓄して行こうと考えていたが、まだまだ思った以上に出費があり、貯蓄なんてとんでもない。その上に親の介護問題が出てきた」等々実際に融資を受ける、ローンの借り換えを行っている状況が報告される。 その上に4月から消費税が上げられるとなると、ギリギリで耐えている底が抜けてしまうかもししれないのだ。

年金支給額が昨年の10月から1％引き下げられた。政府は3年間で2.5％下げるという法律を決めた。「10年前、物価が下がったときに年金を下げなかったから」が理由だが、この引き下げの怒りは「不服審査請求」という形で「阿部内閣は許さない」という態度を示す行動になった。1月31日、一斉に全国では12万人以上の提出、奈良県では1034人分提出だ。 署名と違うのは自分の言葉で怒りを表すこと。 これが面倒だが、はがき1枚で削減の通知をしてくる。これに黙っていたら異議なしということ。週刊誌も後押ししてくれた。私たちの「流れを変えよう」というスローガンにより、1月31日、政府は「4月1日から1％削減を0.7％に圧縮する」と発表、私たちの声が大きく広がったことにつながるできごとだ。 引き続き、私たちはこの流れをさらに大きくして社会保障を守る運動に頑張りたい。

2月23日午後、奈労連一般労組は、自動車パレードに参加した組合員の交流会を開催。 解雇闘争で勝利した湯家谷圭司さんは、会社に復帰して1週間。全員から拍手で激励された。 賃金未払いのマロン支部、奈良市学校用務員の不合理な賃金格差是正、配転による賃金ダウンなどのたたかいを交流した。